芳賀赤十字病院は地域医療支援病院・地域周産期母子医療センター・災害拠点病院・DMAT指定病院・地域がん診療病院・臨床研修指定病院に指定されています。

部門紹介

「生後60か月以下のアレルギー疾患児における吸入および食物アレルゲンの感作状況」についての研究のお知らせ

 
 2010年1 ⽉から2016 年10 ⽉までに芳賀赤十字病院小児科で多項目アレルギー検査を受け、検査時の月齢が生後60か月以下で、かつアトピー性皮膚炎や気管支喘息と診断、あるいはその疑いがあると判断された患者さんを対象とした研究を⾏っていることをお知らせします.

1.研究の意義と⽬的

 アレルゲン感作は地域によって特徴があります. アジアと欧米では食物アレルギーの有病率に差はありませんが、アジアでは小麦やピーナッツの摂取が欧米と比べて少ないため、欧米より小麦やピーナッツの感作が少ないです. 吸入アレルゲンも地域によって特徴があり、ダニ感作はダニが生息しやすい高温多湿の地域では多いですが、乾燥した地域では少なく、花粉アレルゲンも地域に生息している樹木によって、感作状況が異なります. そこで、自国のアレルゲン感作の特徴を知ることは、自国のアレルギー疾患を有する患者さんの診断や診療に有用と考えられます.
 この研究では、芳賀赤十字病院小児科で多項目アレルギー検査を行った生後60か月以下のアレルギー疾患を有する患者さん情報から、検査時の月齢別、あるいはアレルギー疾患別のアレルゲン感作状況を明らかにすることを⽬的としています.

2.研究の⽅法

 2010 年1 ⽉から2016 年10 ⽉までに芳賀赤十字病院小児科で多項目アレルギー検査を受けた生後60か月以下で、アトピー性皮膚炎や気管支喘息と診断、あるいはその疑いと判断された患者さんを対象に、診療の記録(カルテ)から以下の事項を調べます.

生年月日

性別

検査日

診断

多項目アレルギー検査結果

3.個⼈情報の保護について

 この研究を実施するにあたって、患者さんの診療の記録(カルテ)から得られる情報から住所、名前等が削られ、患者さん個⼈が特定できないように符合をつける「匿名化」を⾏い、鍵のかかるキャビネットに保管致します. 患者さんとこの符号とを結びつける対応表は、研究責任者が鍵のかかる別のキャビネットに保管することにより、患者さん個⼈の情報を管理します. これを連結可能匿名化といいます. こうすることによって、診療情報の解析を⾏う研究者には、誰の診療情報を解析しているのか分かりません. 患者さん個⼈を特定する情報が公開されることはありません. 調査対象となる患者さんお⼀⼈お⼀⼈へのご説明は致しませんが、ご⾃分の情報をこの研究に⽤いられたくないとお考えの場合にはお申し出ください. 調査対象から省かせていただきます. この場合でも、診療や病院サービスにおいて患者さんへの不利益はございませんので、遠慮なくご連絡ください. なお、連絡が届いた時点で、すでに研究成果が発表され修正が不能である場合があります. この研究は2017 年3 月31 ⽇までを予定しており、研究期間終了後は得られた情報は診療実績情報として保管します.

 この研究についてご質問などございましたら、下記までお問い合わせください.

連絡先:芳賀赤十字病院小児科 齋藤真理
電話 :0285-82-2195
FAX :0285-84-3323