診療科・部門のご案内

骨粗しょう症科

骨粗鬆症とは

一言でいうと「骨がスカスカになった状態」です。詳しく述べると、骨の量が減り(骨密度が低下)、骨質も劣化して骨強度が低下することにより骨折のリスクが増大する疾患です。
骨粗鬆症に伴う代表的な骨折は、背骨の圧迫骨折、上腕骨近位部骨折(腕の付け根の骨折)、橈骨遠位端骨折(手首の骨折)、大腿骨近位部骨折(脚の付け根の骨折)があります。特に背骨の圧迫骨折や大腿骨近位部骨折を起こすと、生活の質が損なわれ日常生活に支障をきたすことになります。
骨粗鬆症治療の目的は、これらの骨折を予防して健康寿命を延伸することです。(健康寿命とは、健康上のトラブルによって日常生活が制限されずに暮らせる期間と定義されています。言い換えると、日常的に介護などを必要とすることなく、自立した生活を送れている年数のことを表しています)

診療内容

下記の検査を行います。治療開始後も基本的に半年ごとに検査を行い、治療効果を判定します。

  • 腰椎X-P:“いつのまにか骨折”がないか確認します
  • 骨密度検査:DXA装置を用いて腰椎および大腿骨の骨密度を測定します
  • 採血検査:骨代謝マーカー測定の他、タンパク質、カルシウム、ビタミンK、ビタミンDの充足状態を確認します
    • 住民検診で行っている踵骨を用いた超音波測定法は、厳密にいうと骨密度測定法ではありません(検診結果には”骨強度”と記載されています)。検診で要精査となった方は、DXA法による精密検査を受けられることをお勧めします。

治療について

年齢、骨折の有無、骨密度の値、採血結果を考慮し最適な治療法を提案します。
当院で扱っている薬剤は下記の通りです。

骨吸収抑制薬 SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)
ビスホスホネート製剤(内服と注射があります)
デノスマブ(半年に1回の注射)
骨形成促進剤 テリパラチド(連日皮下注製剤)
テリパラチド酢酸塩(週1回皮下注製剤)
その他 ビタミンD製剤
ビタミンK製剤
ロモソズマブ(月1回注射・計12回)

外来について

骨密度検査(DXA法)は予約制となっています。
月・水・金の午後の専門外来は基本的に検査を行う方で予約制です。
水・金の午前中の外来を受診して頂ければ、骨密度検査の予約をとることができますので、外来までお問い合わせください。