歯学生へのメッセージ

現場での実践を通じて、机上の知識が“即戦力”へと変わります。
命に関わる症例や多様な疾患に真正面から向き合うことで、「知っている」だけでは通用しない対応力、そして迷わず動ける決断力が身につきます。
この経験は、あなたの臨床力を確かなものにし、将来どの分野に進んでも大きな強みとなるはずです。

当院では、歯科だけでなく医科の研修医と同じ研修室で過ごす環境が整っており、日常的に医科との連携を学ぶことができます。医科と歯科が交わるこの環境は、単なる研修ではなく、“未来の歯科医師としての視座”を育てる場です。本物の連携力は、こうした現場から生まれるのです。

卒業が近づき、多くの歯学部生が進路について悩みます。保存、補綴、矯正、口腔外科など、さまざまな分野がある中で、「どの診療科で、どのような研修を受ければ、安全で安心な歯科医療を実践できるのか？」という問いはとても重要です。
歯科医療も医療の一部であり、命に関わることがあります。口腔外科は命に直結する疾患を扱うことが多く、医科と隣接した知識や対応力が求められる診療科です。例えば、見逃してはいけない口腔がんを最初に遭遇する機会が多いのは、街の歯科医院です。だからこそ、卒後すぐの初期研修の段階から、口腔粘膜疾患や、全身疾患の一部として現れる顎口腔領域の疾患、さらには口腔外科の診療を経験することが重要なのです。